医療機器分野への微細加工
医療機器分野で作られる微細加工品例
マイクロ鉗子
マイクロ鉗子は、自動車電装品、弱電・家電、照明器具などに用いられるごく微細なサイズの鉗子です。
株式会社キメラのマイクロ鉗子は、当初はプロファイル研磨加工機によってスリットを入れていましたが、徐々に先端が変形、閉じてしまうようになりました。そこで保持方法や加工順序、加工条件などの各種条件を適宜変更することで、変形を防げるようになったのです。
ステント
https://www.takashima.co.jp/technology/medical/original/
高島産業オリジナル開発のステントは、「高精度5軸3次元レーザー加工機」によって製造されました。従来にはなかった高精度なレーザー加工によって、造影性マーカーの装着や表面の仕上げ処理までを一貫して施工可能です。
素材として用いられるのはNiTi・CoCr・ステンレスで、高クラスを求められる医療器具用のステントには、ISO13485が適用され、より高品質なステントが製造されます。
パイプ
微細加工で言うところのパイプとは、弱電・家電、医療機器、時計・眼鏡・宝飾品などに用いられる、ごく細く繊細なパーツです。主な材質は一般的にステンレスが用いられており、穴あけ加工が適用されます。また、場合によってはピコ秒パルスレーザーや長穴加工が必要になることもあります。
押出ダイス
https://www.tpc.toray/product/mold/mol_001.html
押出ダイスは、押出成形で製造するパイプやチューブといった製品を正確に整形するために欠かせないパーツです。
このパーツの精度が、そのまま製造されるパイプやチューブの精度になると考えていいでしょう。東レ・プレシジョンの押出ダイスは、超仕上鏡面加工によって表面の仕上がりを極限まで高めています。
ネジ
https://www.syouwa-seiki.co.jp/miniturized_devices.html
チタンやステンレス製の極小サイズのネジは、医療分野をはじめとした各種産業界で用いられています。
微細加工の世界で言うネジのサイズは特に決まってはいませんが、株式会社昌和精機では、Ｍ1以下の径の極小サイズのネジも製作可能。さらに、内外径とも寸法公差をレンジ0.01ｍｍに収めたサイズのネジも制作できます。
微細加工を依頼する前に知っておきたいポイント
微細加工会社の選び方
微細加工会社を選ぶ際の大前提となるのが、「ISO9001認証を取得しているかどうか」と「工作設備が充実しているかどうか」です。
ISO9001認証は、厳しい審査基準をクリアした工場や会社だけに与えられる認証なので、これがあるだけでその会社は優れた技術力を持っているという証拠になります。
また、工作設備の充実については、微細加工にはそれ専用の設備や機会が必要なので、設備が豊富な会社は、単純に対応できる加工の種類も多くなるのです。
微細加工会社には「精度」を重視する会社と「納期」を重視する会社があります
微細加工会社は、大きく分けて精度優先の会社と納期優先の会社に分けられます。
精度優先の会社は、特殊な工作設備や検査機器によって、加工が難しい依頼にも対応できます。しかし、高精度な加工依頼にも対応できる反面、短納期での製造が難しい傾向にあります。
納期優先の会社は、充実した工作設備によって単品から大口ロットの製造に一気に対応でき、結果として短納期での製造を可能とします。しかし、短納期で対応できる反面、常に高精度なものを製造できない場合もありますので、注意が必要です。
あなたの会社は精度を重視しますか？それとも納期ですか？このメディアでは精度に強みを持つ会社と納期に強みを持つ企業の中からそれぞれおすすめの企業を1社ずつピックアップしました。
微細加工に対応する会社には大きく「精度」と「納期」を重視する企業に分かれます。自社の目的を明確にし、目的に合った企業選びをするようにしましょう。
いくら高精度の加工機器で加工したとしても、検査測定器で正確に検査して問題ないと判断されてはじめて高品質な製品の納品が可能となります。
検査測定器の種類が豊富ということは、より多くの検査項目を網羅することができ、より高精度の検査を行うことができます。ここでは高精度な加工で評判の微細加工会社を紹介します。
できるだけ早く部品を納品して欲しいという依頼人の希望をかなえるため、自社一貫の生産体制を整えていたり、加工工程の削減や、人的工程の効率化を実現することで、スピード納期を実現している企業があります。ここでは短納期で評判の微細加工会社を紹介します。
